介護現場で、プライバシー保護の意識が低い人は多いです。SNSへの不適切な投稿や個人情報の漏洩などを行うと、取り返しがつかないことになります。この記事では、介護現場で実践すべきプライバシー保護について解説します。正しい知識を身に付けて、自信を持った介護を行いましょう。質の高い介護を行いたい人は、ぜひ参考にしてください。
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プライバシー保護が介護現場で重要な理由
プライバシー保護は介護の質を高め、利用者の権利を守るために必要です。介護現場でプライバシー保護が重要な理由は、下記のとおりです。
- 尊厳の保持と自立支援
- 利用者の安心感と信頼関係の構築
- 法律やガイドラインによる義務
尊厳の保持と自立支援
介護現場で大切なのは、利用者の自立した生活支援です。自立した生活を支援するためにも、利用者の人格を大切にしなければいけません。介護において注意すべき点は、下記のとおりです。
- 利用者の自尊心に配慮する
- 自己決定の権利を尊重する
- できるだけ自分でしてもらう
- プライバシーを守る
- 利用者の価値観を大切にする
上記を実践すると、利用者の生活の質を高められます。介護では必要以上に手を出しすぎず、利用者の意思を尊重した支援を行いましょう。
利用者の安心感と信頼関係の構築
介護の質を高めるには、利用者との信頼関係を築くことが大切です。プライバシーと尊厳を守ると、利用者は安心して介護を受けられます。介護の質を高めるためにも、個人情報を適切に管理し、利用者の価値観を尊重しましょう。距離感を保ちながら利用者の意思を大切にすると、自尊心を守れます。
細やかな配慮を積み重ねていき、利用者との信頼関係を深めましょう。
法律やガイドラインによる義務
介護者は、利用者のプライバシーを守らなければいけません。プライバシー保護のために守らなければいけない法律とガイドラインは、下記のとおりです。
- 個人情報保護法
- 介護保険法
- 介護者向けの個人情報取扱いガイドライン
- 介護事業者の法令遵守ガイドライン
- 自治体が定める個人情報保護条例
上記の規則に違反すると、罰則を受けます。法律やガイドラインの内容を理解し、介護現場で実践していきましょう。
介護現場でプライバシー保護が必要になる場面
介護現場では、入浴や排泄介助、更衣、情報共有など、日常的なケアの中で個人情報や尊厳に関わる場面が多いです。利用者の身体や個人情報が露出するリスクがあります。介護スタッフは細心の注意を払い、プライバシーを守る工夫をしてください。
入浴介助
入浴介助でのプライバシー保護で必要な対応は、下記のとおりです。
- カーテンやドアを閉める
- 同性による介助を行う
- 必要以上の会話は控える
- タオルで適切に体を覆う
さまざまな配慮により、利用者は安心して入浴できます。入浴介助中の撮影や介助内容・利用者の状況を、他人に話してはいけません。入浴時間や順番といった個人情報も、適切な管理が必要です。入浴中の様子や身体状況の記録は、必要最小限に抑えましょう。
浴室や脱衣所の清掃は、利用者不在を確認してから行ってください。利用者が安心できる入浴環境を整えていきましょう。
排泄介助
排泄介助の際は、カーテンやドアを使用して、プライバシー保護を徹底してください。利用者の不安を和らげるため、適切な声かけを行います。排泄介助では、利用者の排泄パターンを理解したうえで、排泄用具を選択してください。介助中は、排泄状況を観察して記録をつけます。
利用者の自立支援を意識した介助を行い、感染予防にも気を配ってください。安全な姿勢を保持しながら、利用者の体調に合わせて排泄環境を整えましょう。
» 排泄介助の種類と手順、注意すべきポイントを解説!
更衣介助・おむつ交換
更衣介助とおむつ交換の際に配慮が必要なポイントは、下記のとおりです。
- カーテンや仕切りで周囲の視線を遮る
- 介助する人数は必要最小限に抑える
- 身体の露出を最小限に留める
- 声をかけて了承を得てから行う
- 同性による介護を行う
介護中は不要な会話を控え、必ず扉を閉めてください。部屋に入る際はノックをし、使用済みおむつはすぐに処理します。プライバシー保護を意識し、質の高い介護サービスにつなげましょう。
» 介護時のオムツ交換の手順とコツ、注意点を解説!
職員間の会話と申し送り
職員間の会話と申し送りのときにも、利用者のプライバシー保護が必要です。利用者に関する情報を共有する際は人目につかない場所で行いましょう。ご家族の前での情報共有は控え、不要な会話は避けてください。電話での申し送りは周囲に内容が漏れないよう配慮してください。
記録は鍵のかけられる場所で保管します。オンライン会議でも情報漏洩を防ぐため、セキュリティ対策を徹底してください。
利用者との会話
介護において、利用者とのコミュニケーションは大切です。ただし、利用者の個人情報を他者に漏らさないよう、細心の注意を払わなければいけません。下記については、慎重に話しましょう。
- 家族関係や過去の経歴に関する情報
- 利用者の私生活に関する事柄
- 個人的な希望や意思表示の内容
利用者の個人情報は、他の職員との間でも必要以上に共有してはいけません。記録をつける際も、必要最小限の情報のみを残してください。細やかな配慮を積み重ねて、利用者との信頼関係を築きましょう。
介護現場で起こりうるプライバシー侵害の例
介護現場で起こりうるプライバシー侵害の例として、下記の4点について解説します。
- 介護記録の不適切な管理
- 会話中の情報漏洩
- SNSや写真の不適切な使用
- 書類の不適切な保管や廃棄
介護記録の不適切な管理
介護記録が不適切に管理されると、プライバシー侵害につながります。下記の不適切な管理方法は避けましょう。
- 鍵のない場所での保管
- 離席時のパソコン画面の放置
- 施設外への記録の持ち出しや紛失
- 不適切な方法での記録の廃棄
- 記録へのアクセス権限の管理不足
記録は必ず鍵付きの保管庫に保管してださい。パソコンから離れる際は必ずログアウトしましょう。施設外への記録の持ち出しは原則として禁止です。不要になった記録は、シュレッダーで処分します。パスワードの定期的な変更やアクセス権限の設定を行い、セキュリティ対策も徹底しましょう。
会話中の情報漏洩
廊下での立ち話や電話での連絡、休憩時間中の会話などで、個人情報が洩れる可能性があります。情報漏洩は利用者との信頼関係を損なうため、プライバシーに配慮した会話を心がけてください。利用者の個人情報や健康状態については、人目につかない場所を選び、小声で話しましょう。
職員間で使用するグループチャット内で会話する際も、細心の注意を払ってください。
SNSや写真の不適切な使用
介護施設でのSNSや写真の不適切な使用は、利用者のプライバシーを侵害します。プライバシー侵害に該当する例は、下記のとおりです。
- 利用者の写真や情報のSNSへの無断投稿
- 施設内での日常生活の様子の投稿
- 職員の私的なSNSアカウントでの公開
- 介護の様子を撮影した動画のアップロード
上記の行為は利用者だけでなく、利用者の家族との信頼関係も壊します。施設全体でSNSや写真の取り扱いルールを明確に定め、全職員でルールを守りましょう。
書類の不適切な保管や廃棄
書類の不適切な管理や廃棄は、利用者の個人情報の漏洩につながります。机のうえに個人情報が書かれた書類を放置すると、外部に漏れてしまいます。不要になった書類を適切に廃棄しないと、個人情報が第三者に知られるため注意してください。書類を必要以上に長く保管するのも避けましょう。
電子データを適切に削除せず、暗号化を行わないと、情報が漏れてしまいます。個人情報が書かれた書類は、他の利用者や第三者の目に触れないよう管理してください。廃棄する際は、一般のゴミと分けて処分しましょう。
介護現場でプライバシーを保護する方法
利用者の尊厳を守り信頼関係を築くためにプライバシー保護を徹底しましょう。介護現場でプライバシーを保護する方法として、下記の5点を解説します。
- 施設全体で意識を統一する
- プライバシー保護研修を実施する
- 情報収集の目的を明確化する
- 利用者の同意を得る
- SNSでの情報発信に注意する
施設全体で意識を統一する
介護施設全体でプライバシー保護の意識を統一するのも、サービスの質を高めるために重要です。プライバシー保護の意識を統一するための取り組みは、下記のとおりです。
- 施設全体での共通理解と方針づくり
- 行動ガイドラインの作成
- 定期的な会議や研修の開催
- 新入職員への教育プログラム
- 施設内での掲示物による意識啓発
職員同士で声を掛け合い、困ったときに相談できる窓口を設けるのも大切です。定期的に自己評価を行うと、よりよいプライバシー保護が可能になります。
» 介護における尊厳とは?守るための基本と具体例を解説!
プライバシー保護研修を実施する
介護施設で定期的にプライバシー保護研修を実施するのも大切です。プライバシー保護研修を実施すると、介護者は個人情報の取り扱い方法を学べます。個人情報保護法や関連法規の解説、実際のプライバシー侵害事例の紹介などが、研修内容として効果的です。
プライバシー保護方針や情報管理の手順、SNSでの注意事項なども研修内容に組み込みましょう。ロールプレイングを取り入れた実践形式の研修も効果的です。プライバシー保護に関する知識を、研修を通して日々更新してください。
情報収集の目的を明確化する
情報収集の目的を明確にすると、不要な情報を集めるリスクを減らせます。情報収集において注意すべき点は、下記のとおりです。
- 必要な情報のみを収集する
- 収集目的を明確に説明する
- 目的外の情報収集を避ける
- 使用範囲を明確にする
- 保管期間を決める
上記の対策で目的を明確にすると、利用者のプライバシーを保護しながら、質の高い介護サービスを提供できます。ただし、情報収集の必要性は時間とともに変化するため、定期的な見直しも行いましょう。
利用者の同意を得る
利用者から同意を得るのも大切です。同意を得る際は、利用者が十分に理解できるよう、わかりやすい言葉で説明しましょう。説明する際は、個人情報収集の目的や、収集した情報の共有方法を明確にしてください。同意書や契約書を作成し、利用者の署名をもらうと良いです。
同意した内容でも、後から撤回や変更が可能であることも伝えましょう。状況に応じて、ご家族や成年後見人から同意を得るのも大切です。同意内容は定期的に確認し、必要に応じて更新してください。同意が得られないケースへの対応方針も事前に定めておくと良いです。
同意に関する記録をつけると、適切なプライバシー保護の証明も行えます。
SNSでの情報発信に注意する
介護現場でSNSやインターネットを利用する際にも注意が必要です。介護者が取り扱いに注意すべき情報は、下記のとおりです。
- 業務に関連する写真や情報
- 利用者の個人情報
- 施設や職場の内部情報
- 自身の職業を特定できる情報
投稿した情報はインターネットに残ります。匿名での投稿であっても、個人が特定される危険性があるため注意してください。職場のSNS利用ポリシーを事前に確認しましょう。判断に迷った際は、上司や施設管理者に相談してください。個人情報は慎重に管理し、利用者との信頼関係を築きましょう。
プライバシー保護のために介護職員ができること
プライバシー保護のために介護職員ができることとして、下記の2点を解説します。
- 立ち入りすぎたヒアリングを避ける
- 利用者の持ち物の確認は必要最小限に留める
立ち入りすぎたヒアリングを避ける
介護現場では、個人情報収集を必要最小限に留めなければいけません。介護者は利用者の過去や家族関係について、必要以上に踏み込まないようにしましょう。プライベートについては、利用者が話し始めるまで待つ姿勢が大切です。得られた情報は業務上必要な範囲内でのみ使用します。
利用者が不快感を示した場合は質問を控えてください。他人に聞こえる場所での質問は避け、場所や時間にも配慮しましょう。
» 介護現場のリスクマネジメントの目的や実践手順、環境づくりの方法を解説!
利用者の持ち物の確認は必要最小限に留める
利用者の持ち物確認は、必要最小限に留めてください。持ち物を確認する際は、下記の点に気を付けましょう。
- 必要な情報のみを確認する
- 持ち物チェックの目的を説明する
- 事前に利用者の同意を得る
- プライバシーに配慮する
持ち物の確認は他の利用者の目に触れない場所で行います。得られた情報は、必要な職員間でのみ共有してください。持ち物確認を適切に行い、利用者のプライバシーを守りましょう。
まとめ
介護現場でのプライバシー保護は、質の高いサービスを提供するためにも大切です。利用者の自立支援や信頼関係の構築、法的義務の3つの観点から、プライバシー保護を適切に行いましょう。入浴や排泄、更衣といった場面でも、プライバシー保護に気を付けてください。
記録管理やSNS利用でも、プライバシーを守る必要があります。プライバシー保護の重要性を理解し、利用者との信頼関係を深めましょう。
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